30秒でわかる、今日の実録

任せ方のルールを決めた初日に、あらためて引き直した線

昨日、社内で「任せ方のルール」を決めました。どの仕事をAIに任せ、どこから先は人が決めるか。その線を文章にして、今日が、それを実際に動かす初日です。頭のなかで「任せよう」と思うのと、ルールにして毎日続けるのとでは、思ったより別物でした。頭の中の線は、忙しくなると、すぐに揺れます。紙に書いた線は、揺れません。

任せると決めたもの

任せる側に置いたのは、たとえば「発信や資料の質を上げるための段取り」です。内容を、どういう順番で、どういう観点で磨くか。その組み立てや下ごしらえは、AIのほうが、むしろ速くて、抜けが少ない。私が一から手を動かすより、いい形が、早く出てきます。

こういう「質を上げる流れをつくる」仕事は、これからどんどんAIに寄せていくつもりです。手が空けば、そのぶん、別のことに時間を回せます。大事なのは、任せるのは「流れ」であって、最後にどれを選ぶかは、私が決める、ということです。AIが十の案を出す。そこから一つ選ぶのは、人の仕事。この順番だけは、崩しません。

それでも握るもの

反対に、絶対に自分が握ると決めたものがあります。お金。契約。そして、お客様との関係づくり。この三つです。

基準は、シンプルです。人への愛情と感謝、そして人と直に逢って交わす約束。これは、人にしかできません。誰かと会って信頼を積むこと、約束を交わすこと、お金と契約で責任を持つこと。ここをAIに肩代わりさせた瞬間、私たちは、いちばん大事にしているものを、手放してしまいます。効率でいえば、任せたほうが速いのかもしれません。でも、速さと引き換えに失うものが、大きすぎる。だから、ここは渡しません。

できる社長ほど、自分で動いている

先日、あるお客様の社長さんとお話ししていて、その方が「自分の分身がほしい」とおっしゃいました。作り手として、うれしさと同時に、はっとしたことがあります。

素晴らしい社長さん、仕事のできる社長さんほど、じつは自分で率先して動いているのです。人に振って、自分は指示だけ、ではない。現場に出て、手を動かして、細部まで見ている。だから、その社長さんの時間は、いつも足りません。分身がほしい、という言葉の裏には、そういう切実さがあります。

だからこそ、分身の値打ちが出ます。自分で動ける人が、その動きの一部を分身に預けられるようになれば、空いた時間と体力を、会うことや決めることといった、人にしかできないところに寄せられる。丸投げの道具ではなく、動ける人の手を増やす道具。分身とは、そういうものだと思っています。何もしない人が楽をするための道具では、ありません。動ける人が、もっと動けるようになるための道具です。任せられるところを一つずつ増やして、その方が、もっと前に出られるようにしてあげたい。

紙一枚の線引きから始める

この線引きは、紙に一枚、書き出すだけで始められます。左に「任せるもの」、右に「握るもの」。握る側には、お金、契約、人との関係。まず、この三つだけ置いてみてください。残りは、いったん全部、任せる側に寄せてみる。やってみると、思っていたより多くのことが、任せられると分かります。そして、握ると決めた三つは、どんなにAIが賢くなっても、動かさない。分身は、動ける社長の手を増やす道具です。手を抜くための道具ではありません。線さえ引ければ、任せることは、怖くなくなります。

初日の整理

任せると決めたもの(質を上げる段取り)は、これから増やす。握ると決めたもの(お金・契約・関係づくり)は、動かさない。この線引きさえ、はっきりしていれば、任せることは怖くありません。怖いのは、線がないまま、なんとなく任せてしまうことのほうです。

任せられるものを任せて、自分は、人にしかできない一線に時間を寄せる。任せ方のルールを決めた初日に、あらためて、そう整理しました。

MICOTOの取り組み

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AI経営本部。お金の流れ・営業・週次の経営会議を、AIエージェントの組織で回す仕組みです。

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