「数字が上司」を仕組みにする。毎朝AIと決めている3つのこと

経営していて一番こわいのは、忙しいのに何が前に進んだのか分からない日が続くことだ。動いた気はする。でも数字で言えない。私はこれをなくしたくて、AI経営本部(社内ではHQと呼んでいる)に「今日決めること」と「今日の行動」を毎日管理させている。

やり方は地味だ。

朝。AIが今日の予定と一緒に、「今日決めるべきこと」を3つ、それぞれ2択で出してくる。AをやるかBをやるか。私は選ぶだけ。決断は1日3つまでと決めている。多すぎると、どれも中途半端になるからだ。迷っていたことが、毎朝3つずつ片付いていく。

最近は、行動の数字も毎日見るようにした。営業でいえば、交流会に出た数、新しく会った見込み客の数、アポの数、問い合わせの数。この4つを毎日の目標として先に置く。売上は結果で、自分では直接動かせない。でもこの4つは自分の行動だから、動かせる。結果の数字ではなく、行動の数字を上司にする、という考え方だ。

夜。AIが今日送ったこと・決めたことを一覧で出してくる。実際にやったかを消し込み、行動の数字を記録する。ここで「やったつもりで送っていなかった」メールが毎回1つ2つ見つかる。人はやったつもりになる生き物なので、毎晩ここで現実に引き戻される。

この仕組みのいいところは、頑張りを気合いで測らないことだ。今週は行動できたか、できなかったか。数字で残る。できなかった週は、言い訳ではなく「なぜ行動が減ったか」を見る。

もう一つ最近始めたのが、効果の物差しづくりだ。何かを導入したら、導入して終わりにせず、「何をどう測るか」を先に決めておく。現状の値、目指す値、毎週の実績。これを並べて、人が最後に「これは効果あり」と承認する。AIの自己評価だけは信じない。人の目で締める。

派手な経営術ではない。毎朝3つ決めて、毎日4つの行動を数え、毎晩消し込む。これを止めないだけだ。でも、感覚でやっていた頃と比べると、月末に「今月は何が進んだのか」を数字で言えるようになった。これが一番大きい。

年商10億から100億を目指す会社の社長ほど、頭の中でやることが多すぎて、数字で自分を管理する余裕がなくなる。そこをAIに肩代わりさせる。決めるのは自分、数えるのはAI。この分担が、ちょうどいい。